公園・市道の樹木管理について
公園の樹木管理の現状
公園は、環境の保全、景観の形成、防災機能の確保やレクリエーションの場の提供など、数多くの機能を有しています。
特に、公園内の樹木は、利用者にやすらぎや潤いを提供するうえで不可欠なものです。
市内には、30年以上前に造成された公園も多くあり、今日では、樹木が大きく成長したことによって、落ち葉や日照障がい、鳥害など、近隣の住宅や施設へ影響を及ぼし、ご意見をいただく要因になっているほか、防犯上の不安などを指摘される事例も増えてきています。
しかし、公園の樹木への想いは、その公園への関わり方の違いによって人それぞれに異なるため、管理の方針について、一律に基準を設けていません。
樹木の老化の状況、防犯や安全のための見通しの確保状況、隣接する住宅の日照や風通しなど生活環境への影響の度合い、周辺の樹木の密集状況等を総合的に勘案したうえで、剪定のみとするか、伐採するかも含め、その都度個別に判断し対応しています。
市道の樹木管理の現状
道路の樹木は、景観向上、生活環境保全機能、緑陰形成機能、交通安全機能、防災機能など、数多くの機能を有しています。
これまで、道路の緑化や環境の保全・改善を目的として街路樹整備を推進してきましたが、土地の利用方法や生活スタイルが整備した時点より変化してきていること、街路樹の生育に伴う、落ち葉や日照障がい等、街路樹自体が近隣住宅や施設などへ与える影響も課題となっています。
樹木と花粉症
環境省が策定した「花粉症環境保健マニュアル」では、一般的に最も多い花粉症の原因はスギ、ヒノキで、ほかに、シラカバ、ハンノキ、オオバヤシャブシ、ケヤキ、コナラ、クヌギなどがあるとのことです。
スギやヒノキ以外にも、下野市の木であるケヤキ、市内の平地林を形成するコナラやクヌギなど、花粉症の原因となる樹木は身近に多くありますので、特定の種類の木は公園に植樹しないというルールを決めることは適当ではないと考えています。
公園および市道における樹木管理の考え方
公園
公園ごとに状況が様々であり、一概にルール化することは、かえって硬直化した樹木管理につながってしまうことが懸念されるため、個別に検討することが有効であると考えています。
市道
市道の街路樹については、状況に応じて伐採について検討することとしています。
例として、
(1)既設道路において、植樹帯等を除いた歩道幅員が2mに満たず、車いす利用者相互のすれ違いが可能ではない歩道で街路樹がある場合は、原則として伐採するものとする
(2)根上りで歩道や車道の維持管理に支障をきたしている街路樹は伐採する
(3)信号機や標識、街路灯や防犯灯等、道路の安全管理のために設置された構造物の支障となる街路樹は伐採する
としています。
なお、上記いずれの場合も、直ちに伐採するのではなく、可能な限りの保全・維持を図り、老木化による腐朽や虫害等の被害を受けた街路樹から適宜伐採するものとしています。
市民の皆さまへのお願い
市職員や管理委託業者が随時パトロールなどを実施していますが、常に全ての状況を把握するには限界があります。
公園を利用される方、市道を通行される方、周辺にお住いの市民の皆さまにおかれましては、何らかの異常を発見したときには、ぜひ情報提供をいただきますようお願いいたします。
その際には、直ちに現地確認し、対策を講じてまいります。引き続き、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。