受動喫煙防止対策
令和2年4月より改正健康増進法が全面施行されました
改正健康増進法とは、望まない受動喫煙の防止を図るため、特に健康影響が大きい子ども、患者の皆さんに配慮し、多くの方(2人以上)が利用する施設の区分に応じ、施設の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、管理権限者の方が講ずべき措置について定めたものです。
紙巻きたばこだけでなく、近年利用の広がっている加熱式たばこも規制の対象となります。
市では、健康しもつけ21プラン(第3次下野市健康増進計画)の基本目標の一つとして、喫煙・受動喫煙対策を推進しています。
喫煙と健康問題
喫煙が健康に及ぼす悪影響については、多くの疫学研究等により指摘されています。
- 喫煙者本人:がん、心臓病、脳卒中、肺気腫、喘息、歯周病など
- 妊娠中の喫煙:流産、早産、低出生体重児など
- 未成年者の喫煙:たばこには依存性があり、喫煙開始年齢が低ければ低いほど健康への悪影響が大きく現れます。
※未成年者の喫煙は法律で禁止されています。
重点目標 | 現状値(平成28年度) | 目標値(令和4年度) |
---|---|---|
喫煙者率の減少 | 男性27.9% 女性 6.9% |
14%以下 4%以下 |
妊婦の喫煙者率の減少 | 2.6% | 0% |
吸わせないで!たばこの煙(受動喫煙に注意!)
たばこの先から出る煙(副流煙)には、喫煙している本人が口から直接吸い込む煙(主流煙)よりも2~4倍高い濃度の有害物質が含まれています。
他の人の煙を吸いこんでしまう受動喫煙により、以下のような健康への悪影響があります。
- 子ども:肺の機能低下・乳幼児突然死症候群
- 大人:肺がん・脳卒中・心臓病・閉塞性肺疾患(COPD)・糖尿病・歯周病など
- 妊産婦:早産・低出生体重児
改正健康増進法では、喫煙する際、望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮しなければならないと規定されています。
自宅のベランダや庭、換気扇の下での喫煙は、近隣にも広がる可能性があります。喫煙をする際は、周囲への配慮を忘れずに!
重点目標 | 現状値(平成28年度) | 目標値(令和4年度) |
---|---|---|
受動喫煙の機会がある者の減少 | 52.5% | 12.9%以下 |
乳児のいる父親の喫煙率の減少 | 32.2% | 14%以下 |
乳児のいる母親の喫煙率の減少 | 3.1% | 1.5%以下 |
受動喫煙防止ポスター(pdf 1.03 MB)
あなたとあなたの大切な人のために禁煙にトライしてみませんか?
禁煙成功の秘訣は、「正しい方法」で禁煙することです。禁煙達成には、「禁煙を開始する」「禁煙を続ける」という2つの難所があります。
禁煙を成功させたいという人に対し、医師が禁煙指導を行うのが「禁煙治療」です。
治療では貼り薬や飲み薬等の禁煙補助薬を使用し、ニコチン切れのイライラ等の離脱症状を和らげます。
治療は、約3か月(12週間)が基本で、その間に診察を5回受けます。また、一定の要件を満たせば、保険が適用となり、自己負担が軽減されます。
※5回の受診(12週間)で約2万円。1日1箱(500円と換算)吸う場合のたばこ代は12週間で42,000円。1年で182,500円、10年でなんと182万円です!
下野市内の禁煙外来一覧(pdf 208 KB)
※治療の内容や費用の詳細は、各医療機関に直接ご確認ください。
原則敷地内禁煙の施設
子どもや妊婦さん、患者さんなどは受動喫煙による健康影響が大きいことを考慮し、以下の施設は敷地内禁煙となります。- 学校
- 病院
- 児童福祉施設
- 行政機関など
※必要な措置とは
- 喫煙スペースとそれ以外の場所が区画されていること
- 喫煙可能場所であることを明記した標識を設置すること
- 施設の利用者が通常立ち寄らない場所に設置すること
原則屋内禁煙の施設
上記敷地内禁煙施設以外で、多くの人(2人以上)が利用するあらゆる施設は、原則屋内禁煙となります。多くの人が利用する施設とは、商店や飲食店、娯楽施設、会社の事務所、鉄道など、あらゆる施設を指します。
ただし、例外として、たばこの煙の流出防止にかかる技術的基準※に合った喫煙専用室(喫煙○、飲食等の提供×)、加熱式たばこ専用喫煙室(喫煙○、飲食等の提供○)を屋内に設置することができます。
※たばこの煙の流出防止にかかる技術的基準とは
- 入口における室外から室内への風速が0.2m/秒であること
- 壁、天井によって区画されていること
- たばこの煙が屋外に排気されていること
経過措置として、令和2年4月1日以前から営業中の企業規模の小さな飲食店(客席面積が100m2以下)については、喫煙可能室(喫煙○、飲食等の提供○)の設置が可能です。