事業用太陽光発電に係る土地の契約を検討している方へ
近年、再生可能エネルギーの導入促進に伴い、市内の土地に事業用の太陽光発電設備を設置する計画が増えており、自分が所有する土地の活用として、太陽光発電事業者への土地の貸与を行うことを検討されている方も多いと思われます。
土地を貸すことで収益を得られるというメリットはありますが、契約内容を十分に確認しないまま契約を結んだ結果、将来、思いがけないトラブルに発展し、財産を失ってしまうことにつながる可能性もありますので、設備撤去費用の負担者が土地所有者になっていないかなど契約の内容についてはよく確認するよう気をつけてください。
太陽光パネルは産業廃棄物です
原則として、太陽光発電の事業者に撤去義務があり、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」では、事業活動によって生じた廃棄物は、その事業を行った者(排出事業者)が自らの責任で処理することが定められています。
しかし、「廃棄・撤去の費用は土地所有者負担とする」、「契約期間終了後、土地所有者に設備の所有権が移譲される」といった内容が契約書に明記されている場合や発電事業者の行方不明・倒産により連絡が取れない場合、土地の所有者が廃棄・撤去に関する費用の負担を負うことになる可能性があります。
条例により事業者が所在不明となった場合、土地所有者が廃棄・撤去を行う必要があります
太陽光発電設備は、20年以上にわたり設置され続けますが、その間に事業者が倒産した場合や連絡が取れなくなった場合、市の条例では、土地所有者を事業者とみなして、設備の維持管理や廃棄・撤去に関する規定を適用することとしています。
土地所有者の方ご自身が撤去費用を負担する可能性がありますので、太陽光発電事業者に土地を貸す予定がある方は、契約の前に契約書に「設備の撤去・廃棄費用を誰が負担するか」が明記されているか確認しましょう。
また、事業者の実績や経営状況、事業計画の内容についてよく説明を受け、不明な点がなくなってから土地の使用に同意をするようにしてください。
契約内容の確認
設備の撤去・廃棄費用以外でも、「当事者間で協議の上、決定する」といった曖昧な契約内容だと、賃料、契約期間、事故や災害時の責任、維持管理、原状回復、権利関係などをめぐって後から大きなトラブルになることがあります。
また、パネル、架台、接続箱、集電設備などの設備について土地所有者の承諾なしに追加設置できるのか、契約終了時にすべて撤去するのか、一部を残すのかといった点が曖昧の場合も同様にトラブルになることがありますので、契約書に署名や押印をする前に、ご家族や法律の専門家に相談をしてください。事業者の実績や経営状況、事業計画の内容をよく確認したうえで、土地を貸すかどうかご判断ください。
トラブル回避のために
- その場で契約はしないようにしましょう
契約書は一度持ち帰り、ご家族や信頼できる方と一緒に内容をよく確認しましょう。 - 賃料、契約期間、更新条件、維持管理、原状回復、廃棄・撤去、権利関係などを曖昧にしない
「当事者間で協議の上、決定する」といったように曖昧な内容にご注意ください。事業者の経営状況が悪化していた場合などに、費用の負担を巡って協議が難航し、トラブルになる可能性があります。 - 「無償譲渡」について
契約終了後、設備が「無償で譲渡される」という記載がある場合、設備の所有権が土地所有者に移ることを意味します。その後の維持管理や最終的な撤去・廃棄費用が土地所有者の負担になる可能性があるのでご注意ください。 - 法律の専門家への相談をご検討ください
疑問や不安な点がなくても、思いがけないことでトラブルが発生する可能性もあるので、契約を結ぶ前に、弁護士や行政書士などの専門家にご相談ください。






